エッ?! 首相が勝手に法律をつくれる?!
ボクらから「基本的人権」が奪われる?!
安倍自民党政権は緊急時に政府に強力な権限を与える「緊急事態条項」というものを憲法に入れようとしています。
*自民党がかかげる憲法改正案には9条改定など4項目あるのですが、今回は「緊急事態条項」についてとりあげます。
「緊急事態条項」は
コロナの「緊急事態宣言」とは別物
新型コロナまん延下で発令された緊急事態宣言は、改正「新型インフルエンザ特別措置法」に基づくものです。
しかし安倍政権は、“いまの宣言では強制力がないから、憲法に「緊急事態条項」を書きこむことが必要だ”と主張しているのです。
首相は、今回のコロナの様な事態に対応するために「緊急事態条項」が必要だというのですが、はたしてそうなのでしょうか?
①緊急事態条項の危険性
首相が国会を無視して法律を制定?!
自民党が出している「憲法改正イメージ条文案」('18)を見ると、政府が国会を無視して・法律と同等の効力を持つ政令をつくれる、と書かれています。いくら私たち民衆が反対しようとも、首相は無視して命令をくだすことができ、政府にしたがわない民衆に罰則も課せられるのです。
12年にまとめた自民党改憲案では、「基本的人権」のくだりをナント削除しています! 安倍政権の本音は、私たちから「言論の自由」「集会の自由」などの「基本的人権」を奪おうと考えているのではないでしょうか。
緊急事態条項は、実は第二次世界大戦の火ぶたを切ったナチスドイツの全権委任法や、大日本帝国の国家総動員法とうり二つなのです! 日本は多くの学生も学徒動員で侵略戦争に荷担させられました。この歴史を私たち学生は絶対にくり返してはならないと思います。
②"首相の命令に強制力がないから
コロナ対応で問題がおきている"のか?
東京や愛知で緊急事態宣言がだされていました。5月3日、安倍首相がメッセージをよせた「憲法フォーラム」(「憲法改正」推進派の集会)では、都・県知事が遊興施設に「休業要請」をしてもパチンコ屋などが従わなかったことをとりあげています。政府の命令に強制力(罰則)がないことが問題であり、これを改善するために「緊急事態条項」を憲法に新設すべきだと。
しかしそもそも、なぜ一部の業者が「休業要請」に従わなかったのでしょうか? 営業しなければ廃業するしかない状態だったからです。国が「休業」を命じても、国が「休業」に見合う補償をだしていない事が問題の根源です。ここをごまかすのは全くおかしいと思います。
③安倍政権の思惑は?
ファシズム的支配体制を強化
いま、検察庁法改正をごり押しする安倍政権が強力な権利をえることは危険です。
安倍政権は疑惑まみれです。安倍首相主催の「桜を見る会」において、税金を使って首相支援者を接待した疑惑。この疑惑について多くの労働者・弁護士が告発しています。しかし、これを握りつぶしたのが東京地裁であり、その上部の東京高検において立ち回っていたのが高検トップ黒川氏(賭け麻雀の発覚で辞任)なのです。
安倍首相は自身の疑惑をもみ消しファシズム的な支配体制を強化するためにこそ、検察トップ(最高検事長)に政権に近い黒川氏をつけるための改正案(任期延長)を出していたのです。
④トランプ政権と共に「戦争をする国」に
いま、国際的には米国・トランプ政権と中国・習近平政権が人々がコロナで苦しむ中にもかかわらず軍事的に威嚇しあっています。この中で安倍政権は、トランプ政権の「日本の役割拡大」という要求に従って自衛隊を強化しています。安倍政権が実際に戦闘をかまえ、そのために私たち学生や労働者を動員するために憲法改正を急いでいるのではないでしょうか? 戦争をくり返さないためにも、みんなで批判的に考えていきましょう。
感想をおよせください →自治会Gメール