新型コロナ禍の「医療崩壊」の危機

(1)自宅療養中の新型肺炎感染患者が
 相次いで亡くなる

 4月下旬に埼玉県において、新型肺炎に感染し自宅待機をしていた患者が相次いで亡くなる痛ましい事態が起きてしまいました。

 

(2)病院のベッドが不足している

 男性は亡くなる5日前にPCR検査をおこない、新型肺炎に感染していることが判明しました。しかし病院のベッドに空きがなかったため、やむなく自宅待機をすることになりました。その最中の出来事でした。

 ベッド数が足りず入院できないため自宅療養に

 こうした病床のひっ迫は複数の都道府県で発生しました。

 

(3)20年間で病院の感染症用ベッドが激減!

 感染症用ベッド数は
 95年は997418年は1882
  ナント5分の1以下に激減!

 政府はいま「医療崩壊の危機」を叫んでいますが、感染患者が入院できないほど日本の医療を崩壊させてきたのは歴代の自民党政府自身なのです。
 

-参考資料「病床がない 削減のツケ」(中日新聞4月30日付より)-
 感染症病床などが足りない背景として指摘されるのが、医療費抑制のためにベッド数を削減する「地域医療構想」だ。
 「新型コロナへの対応で、余力がないぎりぎりの状態。ベッド数が余っているなんてことは全くありません。」(千葉市立青葉病院の岡崎太郎事務長)

 

 

(4)政府はベッド数を削減する
 「地域医療構想」をいまも撤回せず。

 先のような痛ましい事態を回避するためには、医師や看護師をはじめ病院やベッドが必要不可欠です。
 にもかかわらず、政府は「病床削減は撤回しない」として医療費を削減するために、昨年9月に公表した「地域医療構想」という名の病院・病床の削減計画を撤回せず、今後もすすめるとしています(その他方で軍事費は毎年増額しています)。→「米軍基地建設と軍事費増額」の問題(作成中)

 安倍政権は「自立・自助」の名のもとに、病人を入院させるのは医療費の無駄遣いと見なしています。私たちは政府による医療の切り捨てを見過ごしていいのでしょうか? 満足な治療も受けられずに亡くなられた方は“明日の私たちの姿”かもしれません。みなさんはどう考えますか?

 

 感想をお寄せ下さい(クリックするとメールが起動します)


2020年06月01日